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【現地レポート】大会2日目 男子・決勝トーナメント1・2回戦「先輩たちの道しるべ」

2017年8月25日

 大会3日目を迎えた「平成29年度全国中学校体育大会 第47回全国中学校バスケットボール大会」。この日は男子決勝トーナメントの1・2回戦が行われ、ベスト4が出揃いました。
 近畿1位の西宮市立高須(兵庫)、九州1位の福岡市立西福岡(福岡)、北信越1位の新潟市立鳥屋野(新潟)といった強豪校が順当に勝ち上がったほか、九州ベスト8で開催地枠での出場ながら、沖縄市立コザ(沖縄)が4強入りを果たし、地元の期待に応える躍進を見せました。大会最終日となる明日、準決勝と決勝が行われ、この中からチャンピオンが決まります。

エースとしてチームを引っ張った倉敷市立玉島北⑦土家 拓大選手

エースとしてチームを引っ張った倉敷市立玉島北⑦土家 拓大選手

 この日、コザに惜しくも敗れたのが岡山の倉敷市立玉島北です。玉島北と言えば、準優勝を成し遂げた2年前の岩手全中が記憶に新しい方も多いでしょう。今年は当時の1年生が3年生となり、2年ぶりに全国の舞台に戻ってきましたが、あと一歩のところで目標の『ベスト4進出』ならず。坪井 晶コーチも、「個の力を鍛えてきたつもりでしたが、コザの子の方が跳ぶ力や体の強さなどが一枚上手でした。特にコザの子たちは手が長く、自分たちが思っているよりも手が伸びてきて、思いのほか戸惑ってしまいました」と、悔しさをにじませました。

 それでも坪井コーチは、「2年前に先輩たちが残した課題は、今大会で後輩たちが成し遂げてくれました」と、笑顔を見せます。その“課題”とは、2年前の全中決勝で敗れた好敵手、実践学園(東京)へのリベンジ。予選リーグで同じ組に入った時点から、玉島北は「先輩たちの分まで、絶対に勝ちたいという気持ちでした」(④石原 史隆選手)と、並々ならぬ闘志を燃やしていました。すると試合は長く追い掛ける展開が続くも、5点差で入った第4ピリオドに逆転して7点差で勝利。見事、先輩たちの無念を晴らす形になりました。これには⑦土家 拓大選手も、「途中までずっと負けていて、僕も4ファウルになり焦っていましたが、みんなが肩をたたいてくれたり背中をさすってくれたりして、リラックスできました。チーム一丸となって勝てた勝利だと思いますし、先輩たちも喜んでくれていると思います」と胸を張ります。

 ちなみに、玉島北の卒業生である土家 拓大選手の兄・土家 大輝選手と山本 草大選手(ともに福岡大学附属大濠高校)が、先月の南東北インターハイで優勝した後、帰省して母校に遊びに来たそう。「あの2人が選手たちにしっかりハッパをかけてくれました。僕自身も2人から『先生、僕たちは(インターハイ1回戦で)実践学園(高校)に勝ちましたよ』と言われ、『じゃあ今度は僕らの番だな』と言っていました」と坪井コーチ。土家 拓大選手も、お兄さんから「『悔いが残らないように、全力で楽しんでこい』と言われたので、それを意識していました」とのこと。先輩たちからの後押しもあり、中・高にわたって、2年越しのリベンジを果たす形になったのです。

最後まで攻め気を失わなかった弘前市立津軽④一戸 啓吾選手

最後まで攻め気を失わなかった弘前市立津軽④一戸 啓吾選手

 また、この玉島北と同じく、2年ぶりに全中の舞台に戻ってきたチームがもう一つあります。青森の弘前市立津軽です。2年前の岩手全中では、田中 裕也選手(明成高校)らを中心にベスト8に進出。特に決勝トーナメント1回戦(vs北谷町立北谷)では、第4ピリオドの最後で11点差をひっくり返す劇的な逆転勝利を挙げました。

 それをベンチから間近で見ていたのが、当時1年生だった④一戸 啓吾選手。そのときのことを振り返りながら、一戸選手はこう言います。「あの試合を見て、やっぱり津軽は東北のチームらしく、ひたむきにボールを追い掛けて、最後まで絶対に諦めないチームなんだなと感じました。あのときの先輩たちを目標にしながら、その目標よりさらに上の成績を残したいと思ってやっていました」

 だからこそ、今日の準々決勝での鳥屋野戦も、津軽は最後の最後まで諦めませんでした。出だしで大きくリードを奪われたものの、終盤に激しいディフェンスから追撃。最後は追い付くには至らず、9点差で力尽きて2年前の先輩たちと同じベスト8という形にはなりましたが、小野 寿昭コーチは「ここまでよくやったと思います。鳥屋野とは練習試合で2回やって、どちらも30点差で負けていました。それを10点差まで詰めることができたのは、大きな成長の証しです」と、選手たちの健闘を手放しに称えました。

 このように、2年ぶりに出場をつかんだ玉島北と津軽の選手たちにとって、身近な先輩たちの背中が、明確な道しるべとなっていたようです。先輩たちの悔しさを晴らしたい、先輩たちの成績を超えたい――。そんな思いが、2年ぶりの全国出場、そしてその先の大健闘につながりました。背中を追いかけてきた先輩たちは現在、インターハイの決勝の舞台に立つなど、高校界のトップレベルで活躍しています。きっと今の中学3年生たちも、これから舞台を高校に移して大いに活躍してくれるでしょう。そしてまたその背中が、後ろを歩いてくる後輩たちの道しるべとなるはずです。

弘前市立津軽の猛烈な追い上げにベンチも大きく沸いた

弘前市立津軽の猛烈な追い上げにベンチも大きく沸いた

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