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【現地レポート】大会最終日(3日目) 男子・準決勝&決勝「1日たりとも忘れずに」

2017年8月26日

 大会最終日を迎えた「平成29年度全国中学校体育大会 第47回全国中学校バスケットボール大会」。那覇市民体育館にて、男子の準決勝と決勝が行われました。
 3日間で6試合を戦い抜き、5年ぶり2回目の日本一に輝いたのは、福岡市立西福岡中学校。準決勝では、204cmの⑩コンゴロー デイビッド選手を擁する西宮市立高須(兵庫)に会心のゲームを見せて81-56で勝利し、決勝では新潟市立鳥屋野(新潟)に一度もリードを許すことなく64-36で快勝して、全国の頂点に立ちました。

今大会、大車輪の活躍を見せた西福岡⑫平松 克樹選手

今大会、大車輪の活躍を見せた西福岡⑫平松 克樹選手

「あの試合のことは、1年間ずっと、1日たりとも忘れたことはありませんでした」

 試合後、こう語ったのは、西福岡を率いる鶴我 隆博コーチ。“あの試合”とは、昨年の福井全中での準決勝――横地 聖真選手(現:福岡大学附属大濠高校)を擁する春日井市立岩成台に、僅か1点差で敗れた試合です。当時、予選リーグのときには岩成台に34点差で快勝しながら、決勝トーナメントの準決勝でリベンジを許してしまった西福岡。敗戦後、鶴我コーチは「油断があったわけではありません。しかし、求めてきたディフェンスはできても、予選リーグのときよりオフェンスが重くなってしまいました。体の強い選手とやり合って、疲れがあったのかもしれません」と反省の弁を述べていました。

 それから1年。あの敗戦があったからこそ、西福岡は一から肉体改造に取り組み、スタミナ面をさらに強化してきました。④原田 大和選手、⑥松村 竜吾選手、⑦松本 宗志選手の3人は昨年から不動のスタメンですが、鶴我コーチは「3人ともこの1年間で体重が10kg近く増え、体が一回り大きくなりました。フィジカルの強さやタフさの面では別人のようになり、ディフェンス力はさらに上がったと思います」と、この1年間での成長を語ります。

 中でも、鶴我コーチに「日本一のエースキラーです。スッポンみたいにマークマンを絶対に離さないですから、相手にとってこんな嫌なディフェンダーはいないと思います」と言わしめたのが、松本選手です。その役割は松本選手自身もよく理解しており、「僕のチームには、オフェンスができるプレイヤーはたくさんいます。でも勝つためには、ディフェンスがメインにできる選手が必要だと思って、昨年からずっと意識してやっていました」と言います。実際、今回の決勝戦でも鳥屋野のエース⑤小川 敦也選手を僅か8得点とほぼ完封し、優勝に貢献する見事な働きを見せました。

2年生ながら貴重な経験を積んだ西福岡⑬岩下 准平選手

2年生ながら貴重な経験を積んだ西福岡⑬岩下 准平選手

 結局、昨年の忘れられない惜敗から1年間を通じて、練習試合や交歓大会を含めて無敗のまま頂点まで駆け上がった西福岡。その盤石の強さの裏にあったのは、悔しさをバネにして培ってきた、泥臭く、力強いディフェンスでした。また、今年は「練習中に3年生対2年生で試合をすると、2年生チームが勝つことも多い」(鶴我コーチ)というほど選手層も厚く、「予選リーグからチーム全員でプレイタイムをシェアできたこともあり、決勝でも十分なスタミナが残っていました」という点も、昨年とは大きく異なる点でした。

 全国に無数にあるチームのうち、最後に勝って終われるのは、優勝チームただ一つ。しかし最強軍団へと成長した西福岡がそうであったように、敗れてきたチームもまた、今回の悔しさが今後のレベルアップの糧となることでしょう。あの負けがあったから今がある――。今後、そうやって今を振り返られるかどうかは、これからの選手たち次第です。戦いを終え、悔しさを忘れるのは実は簡単なこと。しかし、しっかりとその悔しさを心に刻み込んだ選手こそ、逆境に強い選手になるのではないでしょうか。中学1、2年生はまた来年の新チームで、そして引退する中学3年生は高校の舞台で、大きな成長を披露してくれることを、今から心待ちにしています。

“スッポン”のようなディフェンスを見せた西福岡⑦松本 宗志選手

“スッポン”のようなディフェンスを見せた西福岡⑦松本 宗志選手

大会概要TOURNAMENT


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